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★概要

BMI OCEANIC STATEMENT(オーシャニック・ステートメント)は、アメリカのBMI社が製造している電源ケーブルであり、同社のフラッグシップモデルである。導体に純プラチナを採用している点が最大の特徴であり、音色その他の要素についてこのプラチナ素材が規定していると感じる。

音像表現・音場表現の双方について世界最高クラスの実力を感じさせる稀有なケーブルだが、同時に使いこなしも難しい。良くも悪くも孤高の存在だと言えるかもしれない。

[価格]

**MSRP: $14,500 (Standard 6-ft. length)

**Any Custom Length is Available – Upcharge$1000 per ft.

**20A-IEC Available – Upcharge $100.

[Specification]

99.95% Platinum Purity Proprietary Design

Titanium Ultra LightWeight Design

Most Accurate & Natural Sounding power cable one will ever hear

Cryogenically Treated Conductors & Connectors

BMI OCEANIC is Culmination of +25 years Exprience of Building & Designing power cables

Extremely User Friendly

Over 50 man hours to build

Hand Crafted in USA

Limited Edition Production to only 555 units Worldwide.

[参考サイト]

http://bmicable.com/oceanic_statement

[外見・取り回し]

BMIケーブルに共通する構造だが、太いが曲げやすく、捻りやすい。したがって、取り回しは非常に容易。外観は至って質素で、本当に世界最高クラスのケーブルなのかを疑いたくなるレベル。見た目だけなら、ORB KURENAIやSTEALTH DREAMの方がよっぽど高級感がある。ついでに言えば、付属のパッケージはショボくれたビニール袋のみである(高級感のある革箱がセット販売されることがあるが、あれは本社とは別のディーラーが、セールス目的に後付けしたものらしい)。が、音質以外はどうでもいいと言わんばかりの見た目やパッケージのチープさが、逆に怖いところでもあるだろう。

★音質レビュー

[概要・タイプ]

ニュートラル型・微寒色系。ニュートラルと評したが、実際にはJORMA PRIMEやShunyata King Cobra CXなどの通常のニュートラル型とは一線を画す次元でハイバランスな印象を受けた。従来、ニュートラル型と呼ばれるケーブルの音場は、密度重視の観点から音場型ケーブルのそれよりも狭く、音像も、音場展開の観点から音像型ケーブルのそれよりも重厚感・実体感は抑えられているものなのだが、このOCEANIC STATEMENT(以下、OCEANIC)はNBS BLACK LABEL IIIばりの音像表現力とTRANSPARENT PLMM2Xばりの音場表現力を兼ね備えており、圧倒的なスケール感で音楽を聴かせてくれる。

音色面では、プラチナ特有の艶っぽさがあるものの、JORMA PRIME POWERよりも素直だと感じられる。ただ、KRAKENほどは徹底しておらず、どこか遊びを残している印象だ。ZenSati Angelや弟分のPiranha Referenceよりも少々クールな印象のサウンドだが、明暗の次元ではライトなサウンドなので、寒々しいという印象は受けない。徹底してリアルではないが、聴き心地の良さについては全ケーブル中でも屈指だと言えるだろう。

[基本性能]

基本性能総合: スーパーハイエンド

解像感:MAX

情報量:MAX

S/N感:4

情報コントロール力:5

周波数レンジ感:MAX

帯域バランス:5

汎用性:MAX

音の分離感:5

(評価:MAX>5>4.5>4>…>1)

基本性能は極めて高く、スーパーハイエンドの筆頭ともいうべき水準。S/N感を除けば、全方面に関して極めて高い基本性能を誇り、特に情報の量感に関しては、トップクラスの実力を備えている。また、音像表現と音場表現を極めて高次元で両立しており、JORMA PRIMEのスケールを大きくしたかのような趣がある。反面、S/N感については、TRANSPARENT PLMM2XやJORMA PRIMEに代表される最高峰と比較すると、若干劣ると思われる。その影響は、情報コントロール力と音の分離感にも響いており、音像表現・音場展開の双方について卓越した能力を誇るOCEANIC(※)にとって、玉に瑕となっている。仮にS/N感が最高レベルで、音色面の癖が無かったなら、OCEANICはSTAGE III KRAKENクラスの格をまとうだろう。

汎用性については、当初はやや低めに考えていたが、評価を改めた。OCEANICは思った以上に、どこでも使えるケーブルだ。JORMA PRIME POWERはプリより上流では抜群のパフォーマンスだが、パワーに使うにはどこか馬力が足りないし、独特の艶が玉に瑕だ。FMRやDEVICE 0は、ポジションこそ選ばないものの低音域が少々強すぎる。そういう風にみてゆくと、OCEANICというケーブルはS/N以外に目立った隙がない。あとはもう、好みの問題であろう。

※この点についてOCEANICは唯一、STAGE III KRAKENに対抗しうる存在として認識している。両者の力量は、S/N感の差を除けばほぼ互角だろう。

[主な特徴]

1.極めて高い次元における音場表現と音像表現の両立

2.ピュアプラチナの音色

3.重厚感とスピード感を両立した低域

[ポジショニング]

OCEANIC STATEMENTのポジショニングは、はっきり言ってケース・バイ・ケースである。言い換えるなら、好み次第でどこでも使える。

まず、その基本性能を生かすべく、壁に入れるという使い方はあるだろう。このサイトでいうハイエンド入門~ハイエンド上級クラスのケーブルでシステムを固められている方には、特にこの使い方をお勧めしたい。

あるいは、アンプに使用することで、その個性や低域の強さを堪能するという使い方もある。ただ、これはある程度以上の基本性能を有するシステムでやらない限り、音場がOCEANICの濃さに圧倒されて潰れてしまう可能性もある。特に、低域のレンジ・解像感に劣るシステムの下流に入れた場合、良さを発揮できる可能性は低いだろう。

最後に、これはレアケースだと思うが、システムの全ての電源ケーブルをOCEANICで固めるという手がある。これは、最高クラスのSP・機器でシステムを固めており、尚且つ2で述べたOCEANICの音色を熟知した方にお勧めしたいと思うが、全てをOCEANICで固めた際の音像表現、音場表現、そして音色は、なかなかに神々しいものがある。この場合、併用するケーブルとしてTRANSPARENT OPUSを勧めたい。ライン・SPケーブルとしてのOPUSは、電ケーでいうOCEANIC以上に音場と音像を高次元で両立したケーブルであり、このOPUSとOCEANICの併用は、2013年現在における最も完成されたケーブル構成の一だと確信している。